挑戦!宅建士

宅建士の受験票が届いた。よく見ると、受験会場が思っていた場所ではなかった。申請の時、間違えたのだ。ネットで何でもできるのはありがたいが、注意力が散漫になることがある。まあこれもすべて僕自身の責任。すべて受け入れるしかない。会場は、車で3時間はかかる場所だった。受験するかかどうか迷った。妻に正直に言うと、勝手に行くならいいんじゃないとのつれない返事が返ってきた。これはいけるということだと前向きにとらえた。地図を確認すると初めていく場所だが行けなくはなさそうな所だった。じゃあ、行くことにするか。試験当日、僕は3時に目が覚めた。気持ちが高ぶっているのだろう。ちょっと早いが、家族を起こさない様に静かに起き身支度をすませ、3時半には家を出た。高速を乗り継ぎ会場近くの駐車場に7時に着いた。まず会場を見てきたがまだ閉まっていた。車に戻り、テキストについていた過去問をやってみた。これは、前に軽く見ただけだったが、いざやってみると意外に奥が深い。気づけばすでに8時半になっていた。会場に行ってみた。会場は開いていたが、人はまだ来ておらず静かだった。ホール内の廊下の長椅子に座り、1人テキストに目を通した。なぜか自信が湧いてきた。今日はいける気がする。会場の申請を間違えてこんな遠い所まで来たのだから、受かるということかもしれないと都合よく考えた。試験会場が開いたので受験番号を確認して席に着いた。他の受験者も入ってきてテキストなどを見ている。何故か自分はもうすることがないと思っていた。斜め前の人も手を組んで目を閉じているようだった。自分も同じように静かに目を閉じてその時を待った。

 そして試験は静かにはじまった。緊張感と高揚感が相まって最初は何か落ち着かない感じで解き進んだ。10問目くらいまで終わったところで落ち着いてきた。その調子で50問まですべてやったあと見直してみた。やはり最初の5問はすべて違えていた。そして47問目の問題が二択で迷った。そこで時計を見るとあと30分くらい時間が残っていた。47問目のことを考えたが判断がつかなかった。ふと斜め前の人を見ると手を組んで前を向いて一点を見つめていた。よし自分もこれで行こう。ダメなら仕方がない。なぜか根拠のない自信に満ち溢れていた。試験終了の合図。試験が終わった。なぜか上手くいったようなハイな気分のまま車に乗り込み、試験が良かった妄想を頭の中で巡らせながら運転していた。

帰宅して早速ネットをみると解答速報が出ていた。答え合わせをしてみたら34点しかなかった。正直焦った。基本合格ラインは、35点だからだ。47問目はやはり間違えていた。やっぱりもう少し深く考えておけば良かった。でもあとの祭り。後は神にでも祈るしかない。合格点予想がでた。33点が有力だだった。そこでスクールの解答アンケートに登録してみた。結果33点。また1点減った。最後まで時間ギリギリまで考えるべきだった。甘い考えだった自分を責めた。

10月の発表まで3ヶ月もある。毎日、合格点が何点なのか気になった。仕事から帰ったら合格点予想を確認する日々がつづいた。出来るなら早く結果を言い渡して欲しかった。すべての合格点予想が出てきたところで34点なら確実33点なら可能性があるという結果だった。

合格発表の日がやってきた。当日の0時に合格点が発表される。朝3時に目が覚めた。見るのもいやだったが、恐る恐るiphoneで確認した。なんと35点。やはり落ちていた。全然足りてない。もし47問目が合っていても落ちていた。完敗だ。2度目の資格試験は失敗に終わった。自分の人生の教訓として胸に刻もうと前を向いた。

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